KOHJINSHA SC3

Let's Noteはちょっと分厚い
 Cassiopeia FIVA205が時代遅れになって、液晶のカバーが割れたりしてほとんど使わなくなったために、代わりとしてPanasonicのLet' Note R6を購入したのが約1年前。出かけるときにけっこう持ち歩いて便利に使っていたが、重さはともかく(970g)、分厚くてがさばる。出張ならまだいいが、旅行の時にはちょっとつらい。巷ではネットブックがはやり始めて、「EeePC」などはとても安いし、Let's Noteよりは小さいが重さは変わらない。小さいといえばFujitsuの「LOOX U」だが、さすがに小さすぎるしちょっと高い。工人舎という聞き慣れないメーカーのSAというシリーズが大きさ的に気になっていたが液晶の解像度が今ひとつ。といった感じでいたときに発売されたのが、その工人舎のSCシリーズだった。
 
7インチ液晶800g弱
 7インチワイド液晶で800g弱、横幅が約19cmという、感覚的には待ち望んでいたサイズだ。さすがにその大きさではキーボード入力が辛いが、そもそもがネット中心の使い方になるからあまり問題はない。サイズ的なことで欲を言えば、もう少し薄くできなかったのか、と

                         ↑工人舎 SC3
  いうこと。それと購入するにあたって最も躊躇したのが89,800円という価格だった。いわゆるネットブックはどのメーカーもみんな4〜5万円台で、中には3万円台のものもある中ちょっと高価だ。しかもLet's Noteもあるのに、何にどれだけ使うのか、と言われると返事に困る程度にしか使わない。
 しかし、1年前の旅行にLet's Noteを持って行って、大きさをやや持てあましたこともあって、その前にどうしても欲しくて勢いで買ってしまった。おもちゃにしてはちょっと高価だが、感覚的にはもうおもちゃだ。

←Let's Noteの上にSC3を載せた写真。小ささがよくわかる
 
 Atom Z520 (1.33GHz)でWindows Vista
 実は価格と同程度に躊躇したことがある。それは多くのネットブックがWindowsXPであるのに、このSC3は何とWindows Vistaなのだ。すでにLet's NoteでVistaは経験済みだが、Let's NoteがCore2 duoなのに対して、Atom Z520という非力なCPUと、チップセットの仕様によるメモリ上限1GBというのが非常に不安だったのだ。XPならメモリ1GBでも全く問題ないだろうが、悪名高き(?) Vistaではやや心許ない。
 しかし、この理由による躊躇はわずか1週間で、ほとんど発売と同時に購入したようなものだ。実際に使ってみると、「快適」とは言えないまでも、「重くてどうしようもない」という状態ではない。さすがにVistaの売りの一つであるWindows Aero などは全く使う気にはなれない。                       2008.7
 
ReadyBoost
 旅行に持って行ってそれなりに活躍し、ネット中心に使うならやはり非常に困るということもないとは思っていたが、Vistaのもう一つの「売り」であるReadyBoost機能というものがある。メモリ不足を補おうというものだ。Let's Noteではそれほど困るということもなく試してみたことがなかった。しかし、このSC3では1GBしかメモリを搭載できないということでやはりやってみようという気になった。
 この頃デジカメ用のカードを4GB(SDHC Class2)から8GB(Class6)に替えたので、その余った4GBを使えば大容量の領域を確保できるともくろんだのだが、最初の性能テスト(?)で必要なパフォーマンスがないと診断されてしまった。Class2だから仕方がないのかもしれないが、余ったカードを回そうと考えていたもくろみが見事に外れ
 
てしまった。次にダメ元で普通のSDカード1GBを使ってみると何と問題なく使用可能だった。ネットなどで調べたときにSDHCが遅いとは書かれていたが、ちょっと驚きだった。
 ちなみに、デジカメ用に買った新しいSDHCカードは、さすがClass6のためなのかきちんとRedyBoost用に使えたのだが、Let's Noteではこれもダメだった。Let's Noteが発売された頃はまだSDHCがそれほど一般的ではなく、カードリーダーが性能を引き出せていないという話もあり、内蔵のカードリーダーがそういうことなのかもしれない。
 そしてこのReadyBoostだが、思っていたよりは効果が大きい。「劇的」とまではいかないまでも、体感的に速くなったと感じることができる。もっと容量が大きければより効果があるのかもしれないが、わざわざカードを買ってくるほどでもないのでとりあえず1GBで満足しておくことにした。ただし、残念なのは上の写真のように本体からけっこう出っ張ってしまうことだ。ここは何とかして欲しかった。
 

 ↑ 上がSC3用、下がLet's Note用
 
バッテリー持続時間とACアダプター

 本体仕様のバッテリー持続時間は3.1時間。実際はこれより短いということは普通だが、使ってみるとその短さが気になるほどだった。2時間弱使えているのかもしれないが、感覚的には1時間ちょっとで切れるという感じだ。モバイルパソコンとしてはこれでは困る。スタンバイの状態で持ち歩くと、実際に使おうと思ったときは充電が必要という状況になってしまうのだ。
 そうなると、必ずACアダプターを持ち歩かなければならないのだが、幸いこれが比較的小さくて軽い。以前使っていたToshibaの「Genio-e」のものよりも小さいほどだ(Genioの場合は別の充電方法もあったし、Micro Powerという超小型のACアダプターもあったが)。しかも何とLet's Noteのものと全く仕様が同じなのだ。大きさも当然同じで、中身は同一製品かと思わせる。どちらのパソコンを持ち出すときでも、家でのパソコンの充電用として常に置いておきながら、もう1個を持ち出すことができるのでとても便利だ。
 
ワンセグTV
 全く興味がないのだが、このSC3にはワンセグが内蔵されている。TVを見るためのソフトを起動して、簡単にTV放送を見ることができるのだが、7インチのフルスクリーンにするとちょっと画質が悪いのが気になる。所詮はワンセグということで、携帯電話の画面くらいで見るのがいいのかもしれない。
 また、このマシンはタブレット機能もあり液晶を裏返してタッチ操作できるようになっているのだが、そういう使い方はほとんどしないような気がする。
                       2008.10

 

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