Cassiopeia FIVA205

 HPの掲示板がとてもにぎやかになり、毎日チェックが欠かせなくなってきた2001年、1週間単位での出張が予定され、その間にどうしても「インターネットをやりたい」「仕事もちょっとやりたい」ということから、本格的な(小さいという意味)モバイルマシンを購入することになりました。SONYのVAIO C1、FUJITSUのLOOX、TOSHIBAのLIBRETTO、そして、同じFIVAの103、これらと迷いに迷ったあげく大きさ、重さ、デザイン、そして何といっても内蔵インターフェースの多さでFIVA205に決定しました。

 

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1Kgを切ってWindows Me
 候補に上がった機種の中で最も小さかったのはFIVA103で、このFIVA205は一回り大きなサイズになっています。しかし、重さは990g、非常に薄いボディーはやや頼りない感じもしますが、デザインも含めて気に入っています。欲を言えばバッテリーパックの部分がない大きさ(形)になれば文句なしだったのですが・・・。この大きさで、Windows CEではなく、Windows Meですから、操作感は通常使用しているマシンと全く同じで快適です。         A4ノートと大きさ比べ(下はEndeavor NT-1000)→
 


Crusoe 500MHz
 CPUはTransmeta社のCrusoe500MHzで、クロック上位のもの(FIVA206)もありますが、メインマシンとして使うわけではないのでこれで十分です。出先でワープロを打ったりするには全く問題ないレベルだと思います。内蔵HDDは10GBで、1年前に買ったA4ノート(EpsonDirect EndeavorNT-1000)の9GBを凌ぎました。メモリこそ96MBということでちょっと頼りないレベルですが、十分なスペックです。
                         A4ノートと厚さ比べ(右はEndeavor NT-1000)→
8.4インチTFT液晶
 他のマシンのような横長の液晶ではなく、通常の形で8.4インチ、S-VGAなのが残念という人もいますが、出かけて使うには十分です。なお、外部モニターを接続することができますが、外部モニターではXGA表示が可能です。8.4インチはもちろん大きくはありませんが、近づいて使うのが普通の形ですから、あまり小ささを感じません。それよりもくっきりとした表示が非常に美しく感じられます。
 


多彩なインターフェース1
 購入時の比較で私にとって最もポイントが高かったのが、インターフェースの多さです。その中でもLANと、CFカードスロットは他のマシンを圧倒的にリードしました。FDDもCD-ROMもないマシンで、アプリケーションをインストールするのにLANは必要不可欠ですし、モバイルで持ち出したときにインターネットをやるためにはモデムかカードスロットが必要です。モデムはもちろん内蔵(V.90 K56flex対応)、カードスロットは通常のPCMCIA-TYPE II(CardBus対応)とは別にCFカードスロットがついています。私はここにP-in Comp@ct(NTT Do-Co-Moのデータ通信専用PHS)を挿入してネットに接続しました。ダイヤルアップの設定は「LANに接続していないときにダイヤルする」としておき、家でLANにつながっていればフレッツISDNで、出先ではPIAFS64や32での接続ということになります。LANカードを購入しなくてもすみ、さらにカードスロットが空いたままで、LANもネットもOKという贅沢な環境です。

多彩なインターフェース2
 その他のインターフェースとしては、IEEE1394、USB、外部モニター接続、ヘッドホン、マイク、といったものがあります。今のところUSBにミニマウスをつないで使っただけで、その他は使う予定がありません。
 ←CFスロットとP-in Comp@ct
お決まりのHDBench
 購入目的を考えればおよそ関係のないベンチマークですが、ここまで我が家に登場したWindowsマシンは全てベンチマークをとっているので、一応比較のためにいつものHDBench2.61でとってみました。やはり結果はかなり低いものでした。我が家ではXv13にMMX-Pentium233を積んだときレベルの数値です。
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★ 
使用機種 Cassiopeia FIVA MPC-205
Processor Crusoe 497.4MHz [GenuineTMx86 family 5 model 4 step 3] 
解像度 800x600 65536色(16Bit) 
Display Silicon Motion Lynx
Memory 113,732Kbyte
OS Windows 98 4.90 (Build: 3000) 
Date 2001/ 6/16 20: 2

HDC = ALi M5229 PCI Bus Master IDE Controller
HDC = プライマリ IDE コントローラ (デュアル FIFO)
HDC[?]=セカンダリ IDE コントローラ (デュアル FIFO)

C = IBM DJSA-210
ALL Text Scroll DD Read Write Memory Drive
12363 24467 27992 14812 3046 13186 171 14 6606 8625 21267 C:10MB

メモリ増設
 ちなみに上のベンチマーク結果はメモリ増設後の結果です。このマシンは本体は非常に小さいものの、メモリは通常のノートパソコンに使われているSO-DIMMが使われています。メモリの価格が大幅に下がったのを機会に、メインのA4ノート(Endeavor NT-1000)に128MBのメモリを増設し(合計は上限の192MB)、そこで余った64MBモジュールをFIVAに載せることにしたのです。FIVAで増設されていた32MBが余ってしまいますが仕方がありません。これでこのマシンも合計128MBになりました。ベンチマークで113MBになっているのは、システムに16MB使われてしまうからです。なお、メモリ増設の仕方はマニュアルに記載されています。
                                キーボード裏にあるメモリ→
                                    2001.6.15
 
メモリ増設その2
 つい2ヶ月ほど前にNT-1000との関係からメモリを増設したのですが、またやりました。NT-1000で256MBメモリを増設しようとして、半分しか認識せず、結局無駄になってしまいました。そこで、FIVA関係の掲示板で256MB増設ということが書かれていたので、さっそくやってみたのです。すると見事に全容量認識。合計メモリ320MB(ビデオに16MB使われていますが)となり、我が家のマシンの中で最大搭載ということになりました(近々メインマシンであるEndeavor Pro700Lに256MBを増設する予定があるのでその時まで)。今の使い道ではこんなにメモリがあってもあまり意味がないのですが(WindowsMEだし)、何となく満足です。さらに掲示板では「FIVAにWindows2000」という内容のことも書かれているので、メモリを増設したことで、やってみようかなという気持ちになってきました。もうまもなく業務用という名目でFIVA225というWindows2000マシンが出るので、それ以降やるかもしれません。
                                                       2001.8.25
Windows2000へ
 宿泊を伴う出張で出かけたりするときには持って行って使いましたが、そういうことが頻繁にあるわけでもなく(だいたい年に2〜3回)それほどの活躍をしないうちにCASIOはパソコンから撤退してしまい、今後の見通しがなくなってしまいました。買ってから5年も経つとスペック的にも他のマシンに見劣りし、動作も遅く感じられます。そうなるとますます使わなくなり、最近ではほとんど使われることがなくなってしまいました。
 そんな折に少し時間的余裕ができたので、思い切ってWindows2000のマシンにしてみることにしました。実は数ヶ月前にもチャレンジしてみたもののうまくできなくて、リカバリで購入時の状態に戻っていました。外付けのFDDなどを持っていなくて、前回はネットで調べてFDDがないときの方法をやってみたのですがうまくいかなかったのです。そこで今回は同僚からブート可能なUSBの外付けFDDを借りてやってみたら何事もなかったかのようにセットアップすることができました。
 セットアップ直後は非常に快適に動いて、さすがにメモリ320MBの威力か、と感じましたが、その後セキュリティソフトやワープロ、表計算ソフトをインストールしただけでもう重くなってしまいました。やはりスペック的にもう無理なのかもしれません。そんなわけで、またあまり使われない日々が続くことになってしまいました。
                                                       2007.1
 
ついに解体
 その後PanasonicのLet's Note R6や工人舎のSCシリーズという小型マシンを購入し、いよいよFIVAの出番がなくなってしまいましたが、じつは使われなくなった理由の一つに、液晶側のいわゆる蓋にひびが入ってしまって、開け閉めするたびに液晶のカバー部分が壊れそうになる、ということがありました。そんなこともあって全く使われないまま、ただ邪魔になってきていたので仕方なく廃棄することにしました。しかし、パソコンは廃棄するにもお金がかかりますし、完璧にばらしたらどんな部品が使われているのかという興味から、完全に解体してみることにしました。
 今までの「改造」とは違い、元に戻さなくても良いので思い切ってやることができます。それでも何かの時のためにぐちゃぐちゃにやるのではなく、その気になったら復元できる、くらいの気持ちでやってみました。何度かデスクトップの自作をやっているので、マザー
ボード周りはそれほどおもしろみを感じませんが、液晶関係だけは初めて見る部品が多く、興味津々という感じです。特に、NT-1000の液晶の調子が悪くなったときに、オークションでバックライトを探していた時にも結局実物を見ることがなかったので、その小ささに驚きました(もちろん液晶のサイズが違えば大きさも変わるでしょうが)。それ
 
と同時に、今後もしも使っているノートパソコンの液晶のバックライトが壊れても、自分で交換するのはとても難しそうだ、とも感じました。 廃棄するつもりで分解したのですが、何となく捨てられなくて、まだ小さな箱に入れたままですが、いずれ廃棄することになるでしょう。今にしてみればこのFIVAもずいぶんと高価だったものです。今のネットブックなどは金額的におもちゃみたいなものに感じます。

                2010.11.20


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