PC-9801EX2はどこへ


 私が初めてコンピュータというものを買った記念すべき第1号が「EX2」です。それ以前はEPSONのワープロ専用機(一般的ではありませんでしたが、32bitCPUを使ったスグレものでした)で、3.5インチフロッピーディスクに慣れていたために「80286の3.5インチモデル」ということで探していました。それまでNECの3.5インチモデルは「UV」型番の「V30モデル」で、EXが発売されてすぐに決心をしました(EPSONの機種と迷いましたが、この頃「EPSONチェック」というものが存在し、本家のNECにしました)。HDDなし、FDD2ドライブ、メモリ640KB(MBではありません)という、今から見ればおもちゃのようなマシンですが、10年前で348,000円でした。
 
一太郎Ver.3とP1.EXE
 購入の本当のきっかけは「麻雀悟空」をやりたかったためですが、それだけでは家計からの資金が捻出されませんので、それまで作りためたワープロの資産を投げ捨てて、パソコンのワープロソフトへと移行しました。初めて使ったソフトは、あの「一太郎Ver.3」です。何と一太郎がフロッピーディスク1枚で動くのです(当時はそれが当たり前だったのですが)。しかし、辞書もフロッピーディスクから読み込むので変換にも時間がかかり、ワープロ専用機に比べて、お世辞にも「使いやすい」とは言えませんでした。次に使ったのが、今も使っている「ARUGA」の前身である「P1.EXE」です。漢字やひらがなの半角ができたり、罫線機能が一太郎よりも使いやすかったのでこちらに切り替えました。

外付け50MBハードディスク
 P1.EXEは本体の実行ファイルが小さいかわりに、各機能は別の実行ファイルとして処理されます。そのため、何かやるたびにフロッピーディスクにアクセスする事になります。その遅いことと、うるささに(当時のFDDはガチャガチャうるさかった)耐えられず、本体購入後半年ほどでハードディスクを購入することになりました。当時はまだハードディスクは「ぜいたく品」の部類で、内蔵モデルでも20MBなどというものがあったほどです。購入したのは、50MBの外付けで(テクノジャパンというメーカーのSCSIだったと思う)、通販価格で8万円もしました。

バッチファイルとconfig.sysを覚える
 ハードディスクに複数のアプリケーションをインストールして使用するために、当時は実に多くのメニューソフトがありました。そのほとんどはハードディスクに付属する形で、私が購入したハードディスクには「SELEX WINDOW」というソフトが付属していました。このソフトにはインストールメニューもあり、ほとんどのソフトはそれで対応できましたが、徐々に対応していないものも現れてきました。そこで必要になったのがconfig.sysとバッチファイルの知識です。このとき苦労したことが後になってとても役立ちました。

速いという快適さ
 パソコンを使い初めてわずかな私にとって、EX2は特に不満もなく、快適に使っていました。ところが2年近く使用した頃、職場にパソコンが導入されることになったのです。初心者であるにもかかわらず、導入に関する責任者的立場になった私は、その時点での最高機種である「DA」を希望しました。そして、それが認められて初めていじったときは驚きました。「速い」のです。一度速さを知ってしまったらもうおしまいです。家でパソコンを使うたびに「DAが欲しい」と思うようになってしまいました。

サウンド機能との両立
 そのころ少しずついろいろなゲームに手を染めていたのですが、EMS機能とサウンド機能を両立させるためには32bitCPUが必要になってきました。というのを口実についにDAを買うことになりました。どうしても「A列車で行こう3」をやりたかったんだよなあ。その資金にするために、記念すべきパソコン第1号は友人に売ることになりました。当時はまだ中古パソコンが高価な時代でしたから、ただ隠居させる手はなかったのです。その後数年は友人宅で活躍していましたが、今はもうないでしょう(確認はしていませんが、なくて当たり前です)。今となっては記念に残しておいても良かったなと思うようになりました。(1999.4)

                                                                  ◎EX2の基本仕様


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