Linuxに挑戦

 かねてから気になっていた「Linux」ですが、原則としてDOS/V機でしか動作しないということで、98シリーズしか持ち合わせていない私は「気になっている」だけの状態が続きました。
 しかし、どうしてもやってみたくなり(目的は何もないのだけれど)、書籍に付いていた「Turbo Linux 4.2Pro」で挑戦することにしました。

 

DOS/V機を中古で購入
 まずはDOS/V機を手に入れなければなりません。周りにはマシンが余っている人もいなく(というか周りもほとんど98ユーザー)、やむを得ず中古で購入することにし、インターネット通販で、富士通の「FMV5100-D4」というマシンを購入しました(11,000円、モニター別)。Pentium100MHz、4倍速CD-ROM、メモリ32MB、HDD800MBという構成です。10,000円以下ではなかなかPentiumのCD-ROM付きはなく、HDDもこれくらいが限界でした。しかし、予定していなかったPCIバスのLANボードもついていてちょっと得した気分でした(なければ買うつもりだった)。

まずはマシンをいじる
 今回の目的はあくまでも「Linux」で、マシンの改造ではありませんが、せっかくなので(?)ふたを開けてみました。メインマシンであるXv13についていたPentium133が眠っていたので早速取りつけることに・・・。さて、倍率設定ジャンパですが、なかなか見つかりませんでした。「JP14」が怪しかったのですが、マザーボードの表記では、「1-2が2/3、2-3が1/2」です。「3/2、2/1」ならわかるのですが・・・。しかも、普通倍率設定のジャンパは2列になっているのでは・・・。しかし他にそれらしきものもないので、「1/2」にしてみるとやはり2倍でした。しかしなぜか133MHzではなく130MHzになります。それでも余っていたものを有効に利用したのでいいでしょう。
 
いよいよLinuxインストール
 さていよいよLinuxのインストールです。日本語インストーラも付属しているということで安心していましたが、その前の段階で早くもつまづくことになりました。98シリーズしか使ったことがない私にとって、DOS/V機のHDDの扱いがうまく理解できなかったのです。購入した書籍は「Windowsとの共存」を中心として解説されていて、私のように「Linux専用マシン」にする場合については自分で考えなければなりませんでした。

基本領域? 拡張領域?? 論理ドライブ???
 Windows(MS-DOS)とLinuxではドライブやディレクトリに関する考え方が違うということは本を読んで何となくわかりましたが、落とし穴はさらにその前です。98シリーズでは単純にパーティションを切るだけなので、初めて聞く「基本領域、拡張領域」という概念がうまく理解できないのです。さらに「論理ドライブ」とくると「???」となってしまいました。今後98シリーズ以外のマシンも使うことになるだろうということで、ちょっと先が思いやられます。

とりあえずインストール
 まあ、それでもインストーラが付いているので、それに従って進めていきました。途中上に書いた領域に関する設定が出てきますが、自動的に設定するように進めました。早い話がWindowsアプリケーションのインストールのように、何でも「はい」という感じでやったわけです。しかし、ファイルの転送の段階でエラーが出てしまいます。2回ほどやり直してみましたが同じです。初めは何だかわからなかったのですが、単純な容量不足でした。しかし、本には700MB程度でとりあえずインストールできるように書いてありました。
 よーく考えてみて、「/user」という論理ドライブの容量が足りないということがわかり、よくわからないままに領域の設定を手動でやり、再インストールしてみました。するとうまくできたのです。

まずはインターネット
 インストールが成功して、「After Step」というウィンドウマネージャーも無事起動しました。おもしろそうなアプリケーションが入っているわけでもないので、ますはインターネットに接続してみようということで、ネットワークの設定です。LANボードも付いていたのでケーブルをつないで・・・。普段は「InternetExploler」を使用していますが、ここでは「NetScape」です。これは問題なくすぐに接続できました。しかし・・・、遅い・・・。WindowsのPentium133環境ではもう少し速いはずです。

スワップ領域が
 先ほどの領域の設定の時に「/user」の容量を十分に確保するということで、その他の領域を作成しませんでした。何とスワップ領域を作っていなかったのです。しかし、未使用領域がいくらかあったはず。わからないままに適当に設定していると何となく動作がスムーズになりました。でもここを書いている段階ではまだ何もわかっていません。「マウント」という作業が必要なはずなのに何もやっていないし・・・。

あれ?インターネットが
 動作が速くなったのは良いのですが、今度はなぜかインターネットに接続できなくなりました。いろいろやってみましたがうまくいきません。こうなったら、「スワップ領域を作り忘れたことだしもう一度インストール」という覚悟を決めて数日放っておきました。中古で買ったマシンですから仕方ないことですが、もう少しHDDの容量があったらこんな事にはならなかったかもしれません。

HDD交換
 というわけでHDDを増設することにしました。これもXv13標準の1.6GBが余っていたのでこれを利用することに。ついている800MBと合わせれば2.4GBになる・・・はずでした。しかし、標準のHDDが取りつけてある場所が、FDDの下のCD-ROMのさらに下にあるのです。いろいろネジをはずしてみましたが、バラバラにしないと取れそうもないので、とりあえずあきらめて増設スペースに取りつけケーブルを差し替えました(標準のHDDが「マスター」になっていればいいのですが、「シングル」になっていると直せないので)。まあ、1.6GBあればいいでしょう。

不安的中
 そもそもXv13で、HDDの様子が芳しくないということで取り替えたドライブです。その後スレーブのデータドライブとして(どうでもいいようなデータ用)利用されていたのですが、Xv13のさらなるパワーアップにより完全に余ってしまったという代物です。不安はあったのですが、やはり的中しました。インストール中に以前とは違うエラーが出るのです。これはドライブに欠陥があるエラーのようだ、ということでいったんMS-DOS(Win98)でフォーマットしてみました(実はこれも苦労しました。LinuxのFDISKで「MSDOS領域の・・・」ということをやらないとフォーマットできないのです)。すると不良セクタが出るわ出るわ・・・。2回やってみましたが、1回目よりも増えていました。3回目はやっていませんが、果たしてどんなことになるのやら・・・。そんなわけでこのHDDは使えそうもありません。

途中省略(いつか書きます)

バラバラになる
 とにかく「WindowsもLinuxもできない」では何の役にも立ちません。そんな折、初めて自作に挑戦することになり、HDDやLAN Board、FDDなどを流用することにしました。そんなことからこのFMVはそれほどの活躍もしないうちにバラバラに解体されることになったのです。
 
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