番外編(道内2泊以上)
2013年


2月21日(木)〜2月23日(土)   2泊3日

 阿寒湖温泉(鶴雅ウィングス)
 温根湯温泉(温根湯ホテル)

    


走行距離
      1日目 273km
      2日目 175km 
      3日目 132km
             合計 580km


2月21日
 忙しい日が続いていたが、少し余裕ができたので思い切って平日に休みを取って温泉旅行に出かけることにした。冬ということもあるので、雪が少ないと思われる道東方面へ。当初は阿寒・知床と思っていたのだが、最終日の運転距離が短くなるように阿寒・温根湯ということにした。阿寒へは石北峠・北見・津別経由というルートが最短だが、帰りに走る道なので往路は狩勝峠経由とした。その場合、通常は新得から国道を外れて鹿追・士幌経由になるのだが、時間短縮のために落合からトマム方面に外れて、トマムICから道東道を使った。夕張・千歳方面が通 

 ↓昼は軽めにハンバーガー(右)とコロッケパン(左)
行止めになっているということだったが、こちらはそんなことが信じられない好天だ。日勝峠を避けることができるようになってさすがに交通量が少し増えたようだ。一気に足寄まで走り、一般道で阿寒湖畔へ。途中オンネトーの方にいってみ

 ↑ 鶴雅ウィングスの正面玄関
たが、やはり野中温泉までしか行けなかった。どこにも寄らないで来たために予定より早く2時に着いてしまったが、チェックインの手続きをしてくれたので(部屋に入るのは3時くらいからとのこと)、ホテル周辺をブラブラ歩いて喫茶店でコーヒーを飲んで時間をつぶした。しかし、あとから考えてみるとホテルのロビーに無料のお茶などが用意されているのでそこにいた方が良かったかもしれない。
 今日泊まるのは鶴雅グループの総本山とも言えるホテルで、隣のホテルを買い取って改装し、1階をつないでしまうという荒技で大きくなった「鶴雅ウィングス」だ。昔からある、いわゆる本館が「鶴雅館」そして「別館」、新しく改装して接続した方が「飛翔館」という。予約したのは「鶴雅館」で、「レラの館」というアイヌ系の雰囲気にした部屋だ。別棟ではないが、自動ドアで仕切られて、その一帯は裸足で行動するようになっている。部屋に向かう廊下の途中には足湯まであって、高級なのかと思いきやそうでもなく、ごく
普通の広さ・装備の部屋だ。ただ、設備がやや古くなってきているこのホテルの中で、数少ないLAN完備の部屋というところがプラス評価だ。ただし、洗面の方のブラインドがおかしかったり、その部分がとても寒かったり、暖房の送風がうるさかったりと、全体的には部屋の評価は低かった。ただ、爪切りや裁縫セットがあっったり、胃薬が置いてあったりという細やかな配慮ができているのが老舗ならではかもしれない。まあ、そんなわけで部屋についてはプラスマイナスゼロというところだ。
 さて、チェックイン後はさっそく温泉だが、鶴雅館の方の大浴場は以前からあるもので変わっていないので、飛翔館の方に行ってみることに。こちらは男女入れ替えではなく2階と3階に分かれている。3階の方が男性用だが、同じフロアに岩盤浴がある。有料だが500円と安く、時間に制限もないので他のホテルに比べて割安感がある。しかも女性専用の高温、男女共用の高温と低温という3種類あり、広い休憩所には水分を補給できるようにレモン水などが用意

 ↑ アイヌ調というか民芸調というか、普通の洋室とは違う
              廊下の一部を仕切った「足湯」 ↓
されている。また、「クールダウン」をするという不思議な部屋もあったがちょっと温度が低すぎた。
 まずは大浴場で温まり、その後岩盤浴へ。高温の方は45度以上の部屋でとても暗い(女性専用は明るいらしい)。一汗かいて休憩所で水分補給。休憩所の床も岩盤浴のようになっている。その後低温の方に行ったが、こちらは細かい石が敷き詰められているタイプで、部屋の温度は高くないが石が体を包み込む感じでけっこう汗は出る。最近流行の椅子型の岩盤浴もできるようになっていた。
 部屋に戻る途中で売店をぶらついて、ちょっと休んだ後は鶴雅館の大浴場へ。何せ3時

にチェックインして夕食を6時半にしたので時間があるのだ。ただ、こちらは何度か来たことがある大浴場で、真新しさがないので早々に切り上げて部屋でくつろいだ。
 今日の夕食は久しぶりのバイキング。2段階あるバイキングの高級な方だったが、思ったほど料理がなく(夕食としてみればあるのかもしれないが、酒のつまみ系で考えると物足りない)、よくある蟹や目の前で焼いてくれるステーキ、といった目玉商品がなかった。そのため、それほど満腹にならないうちに切り上げて部屋に戻る。
 ちょうど花火が始まる頃だったのだが、外に出ないで見られるのはほんの一部のようで、着替えて外に行くほどでもないと思いあきらめた。このあたりは少し改善して欲しい。
← 飛翔館の大浴場
 ↓ 左から 男女共用低温岩盤浴(椅子席もある)      岩盤リビング(飲み物がある休憩所)      クールルーム(クールダウン用だが寒い)
夕食後、部屋に戻る途中、廊下にある足湯に入ってみた。廊下からは2重の扉を開けて入るのだが、なんと外壁部分の窓にはガラスがなく外気が直接入ってきている。さすがに寒いので短時間で切り上げて部屋で少し休む。その後もう1回風呂へ、ということでまた飛翔館の大浴場へ行くことに。
 持って行ったパソコンの調子が悪いようで部屋のLANにうまくつながらない。飛翔館に行く途中にインターネットコーナーがあるので、入浴後そこに寄ってブログの更新をする。
 今日は夕食の量が少なめだったので最近にしては珍しく何か食べたくなった。チェックインしたときに、夜食券をもらっていて、お茶漬けかソーメンを食べられるということで、行ってみたのだが、その隣にラーメン屋があり、そこでつかまってしまった。若い頃は温泉に行くと必ずといっていいほど夜食のラーメンを食べたが、本当に久しぶりだ。
 ↓ 久しぶりに温泉ホテルのラーメン

 男女入れ替えになった8階の大浴場。露天は寒かった。

2月22日
 疲れを癒しに来ている温泉だから朝はゆっくりだが、それでもせっかくだから「朝風呂」ということで7時には起きて大浴場へ。男女入れ替えで、今日の男性は8階だ。ここの屋上露天風呂からの景色は抜群なのだが、気温が低いこともあって湯気が立ちこもり何も見えない。しかも強烈に寒くて早々に内湯に引っ込んだ。天気はいいようだ。
 その後体や頭を洗って、比較的ゆっくりとして部屋に戻ったら、朝の連続ドラマが始まっていた(15秒ほど遅れた)。今朝の朝食は8時15分からということになっているので、ドラマを見終わってちょうどだ。
 昨夜のと同じ場所でのバイキングで、あまり印象は良くなかったのだが、朝食としてはなかなかの品揃えで、昨夜より朝食の方が食べるものがたくさんあるという印象だった。つきたて餅まであったりして、ちょっと食べ過ぎてしまった。阿寒といえば「まりも羊羹」が有名だが、朝食のおかずの中に
「まりも豆腐」なるものがあった。羊羹と同じで、楊枝でつつくと皮がつるんと剥がれる。中身的にはやや緑がかった絹ごし豆腐という感じだが発想がおもしろい。個人的には朝食バイキングの評価ポイントとしてコーヒーの美味しさがあるのだが、今回は部屋に機械で抽出するコーヒーが付いているので、バイキングでは飲まなかった。
 部屋で美味しいコーヒーを飲んで、冷蔵庫に入っていたサービスのアイスクリームを食べて…。などなどしていたらあっという間にチェックアウトの時間になってしまった。最近は11時チェックアウトというサービスも増えていて、それに慣れてきたこともあって最後はちょっと慌ただしい感じになってしまった。
                                                                           まりも豆腐→
↓ おーろら号の後方(クリックすると動画)

 さて、今日のメインは流氷観光砕氷船「おーろら号」に乗ることだ。20年くらい前に一度乗ったことがあるが、その時の印象はとても良い。分厚い氷を割りながら進む迫力が凄いのだ。妻がまだ乗ったことがないので乗ってみることにしたのだ。
 阿寒から網走までの途中、6年間住んでいた津別を通過。ちょっと寄り道をしてみたが住んでいた家はすでになく、「この道だったっけ?」という感じだった。その後は2年間住んでいて8年間働いていた美幌へ。転勤後2〜3回は来ているので、最後に来てからは大きく変わっていないが、住んでいた頃とは大きな違いだ。
 そして網走。予定よりかなり早く着いたので、2時からの予約を12時半の便に変更してもらってすぐに乗船。今日の宿泊地である温根湯まではけっこうかかるので結果オーライというところだ。団体の前に乗船することができて良い席を取る
ことができた。出港まで時間があったが、港内に浮かぶ氷の上にいる鳥を見たりして退屈はしなかった。 いよいよ船が動き出して、最初のうちは中の暖かい席からの景色を楽しみ、「流氷の近くに来ました」という放送でデッキに出るのだが、みんな一斉に動き出す。寒くてもその方が迫力があるのだ。しかし、20年前と比べると、いわゆる温暖化がかなり進んで、氷の厚さが物足りない。初めて乗ったときは厚さ1mくらいあったが、今日の氷はせいぜい40〜50cmだ。ちょっと残念ではあったが、スキーやスケートでない冬らしい観光をして満足。下船後はすぐ近くにある「流氷硝子館」をのぞきに行ったのだが、気に入ったグラスがあってつい買ってしまった。下船が1時半くらいだから昼食の時間が過ぎているのだが、朝食べ過ぎているので軽くということでミスタードーナツへ。おやつのような昼食の後はまっすぐ温根湯温泉に向かう。                    ↓ ミスドの昼食

 
↓ 港内の氷の上でくつろぐ鳥たち

 
 今日の宿泊は「温根湯ホテル 四季平安の館」で、温根湯ホテルのいわゆる新館だ。フロントロビー以外が、はる・なつ・あきの3つに分かれた造りで、それぞれ専用のエレベーターでしか行けない。各階には部屋が3つしかなく、プライベート感もなかなかだ。今回は上から2番目の9階の部屋で景色もまずまずだった。古いイメージしかなかったホテルだったのであまり期待はしていなかったのだが、良い意味で裏切られた。
 ここでもチェックイン後はすぐに大浴場へ。大浴場は古いままで、最近の新しいホテルに比べると暗いイメージだが悪くはない。ここも男女入れ替え制で、チェックイン時の広い方は女風呂だ。男風呂は中に階段があったりして複雑な造りだ。薬石風呂・カバノアナタケ風呂・ジャグジー・源泉100%風呂と露天風呂があり、広くない割には種類があって楽しめる。結局、露天風呂に浸かり、サウナにも入って万全のビール態勢を整えて夕食時間になった。
 ↓ 良い意味で想定外の部屋で、なかなか快適だった

 今日の夕食は御食事処でのコース料理。メインを「毛蟹の石子鍋」と「石焼き牛ロース」のどちらかで選ぶのだが、それぞれ一つずつという希望を出していて、その通りにしてくれた。                ↓ 生きている毛蟹(クリックすると動画)

↑ 隣にもう一つ露天風呂があるがそちらには行けない
 牛肉は美味しかったがたったの2切れで拍子抜け。毛蟹は活ガニがテーブルに出ていて、つっつくとしっかり動いた。食事を初めて少しすると、スタッフが来てその蟹をお湯が入った気の桶に入れ、そこに高温に熱した溶岩石をいくつも入れて茹で上げるというパフォーマンスをしてくれる。茹で上がったばかりの新鮮な毛蟹は塩分もちょうど良く、久しぶりに美味しい毛蟹を食べ
たという印象だった。その他の料理も美味しくて今日は満足。結局この後はもう一度風呂に行ってからゆっくりと寝た。
   
写真
上段左からタラバ蟹足と不明な豆腐
寄せ鍋、蟹の爪が入っている
刺身5種類、茹であがった毛蟹

下段左から蟹茶碗蒸しと煮付け
海老天丼、海老天茶漬け

これ以外にも数品あり、お品書きがないので不明なものもある

2月23日
 朝は昨日と同じく7時頃起きて、そのまますぐに大浴場へ。ちょうど入ったときは誰もいなくて貸切状態だった。昨日の男風呂に比べて明るくて広い感じだ。ただ、露天風呂はあまり趣がない。形も大きさも違うが基本的に種類は同じになっているようだ。
 そしてまたNHKの朝の連ドラを見てから朝食へ。ここのホテルは朝食が9時までのようで、もう人が少なかった。品数はまあそれなりだったが、数種類の刺身やいくらを並べて、海鮮丼を作れるコーナーがあっておもしろかった。こうなるとまたついつい食べ過ぎてしまう。食後のコーヒーは豆から1杯ずつ抽出するタイプの機械があって、エスプレッソが飲めて満足。
 そして、やはり時間ギリギリにチェックアウト。これから行く予定の「山の水族館」の割引券もあって精算時に購入した。
 ここのホテルは部屋にLANの設備がなく不満に思っていたのだが、ロビ

ー横の喫茶コーナーで無線LANが使えて少しは不満解消。最終的には全体的に満足度が高いという予想外の結果になった。やはり実際に行ってみないとわからないものだ。
 チェックアウト後はまっすぐ「山の水族館」へ向かう。ホテルの部屋からも見えていたが、本当にすぐ近くだ。道の駅「おんねゆ」ができて、その裏側にカラクリ時計ができて、そして木の物産館と山の水族館ができた。海辺でないところに水族館を作ろうという発想がおもしろいが、その内容もなかなかだ。一般で670円という入場料(ホテルで買った割引チケットは510円)から考えて、それほど期待はできないと思っていたのだが、これも良い意味で予想に反して非常に見応えがあった。ちょっとだけ見るつもりがけっこう長居したほどだ。もちろん知らない魚もたくさんいたが、大きな水族館にはいないと思われる、北海道のその辺の川にいる魚などがたくさんいて興味深かった。旭山動物園でやろうとしている「石狩川水系の生態」を見せる展示施設もおもしろいかもしれない。たくさん写真を撮って、ここには載せきれないので興味があればこちらへ。
 これで今回の息抜き温泉旅行の予定は終了。あとは帰るだけだ。美幌・津別に住んでいたときは毎年何回も越えた石北峠も、もうしばらく走っていないが、峠の道東側の急カーブの連続は新しい橋などができてかなりまっすぐになり走りやすくなった。それでも、この2日間雪のない道路ばかり走っていたので、圧雪アイスバーンの峠道はやはり緊張するものだ。ちなみに、温根湯温泉と石北峠の間にあった「日本一のキタキツネ牧場」と「北海道一のキタキツネ牧場」はどちらもなくなっていた。どっちが本当の日本一なんだ、と話題にしていたのだが…。それと、新しく付け替えられた「武華トンネル」は思っていたよりもはるかに長くなっていて、幅が広く快適だった。嫌ーなトンネルだったのだが…。

 
 峠を下りると層雲峡。「表爆まつり」の期間中だが、あれはライトアップされた夜に行かなければあまりおもしろくないのでパスしてまっすぐ上川に向かう。今、上川といえばジャンプの高梨沙羅選手だが、駅前まで行ってみるとやはり幟が立っていた。あまり明るい話題がない地方の町としては最高のヒーロー(女の子だからヒロインか)で、町中で応援しているのだろう。
↑ 北海道の川の中の様子。ヤマベが渓流を上る姿が見られる

                          水族館の魚たち。こちらでもっと多くの写真が →
 というわけで本当の最後は上川町のラーメン。「ラーメン日本一の会」の中でも中心的な店の一つである「しばやま」に行った。暖簾にゴマみそラーメンと書かれてあったのでそれを食べてみた。練りゴマ系なのかと思ったのだが、そうではなくスープにたくさんのゴマが浮いている、という感じのラーメンだった。スープはそれほどこってり系ではないと思うが、生姜が効いた濃い目の味でとても美味しかった。
 毎年夏に5泊くらいの旅行に出かけているが、それとは別にこういう2泊くらいの旅行もいいものだ。休みさえあれば時々出かけるのだが…。
                                      「しばやま」のゴマみそラーメン →

 

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