2008年
   
8月4日(月)〜9日(土)   5泊6日


 鹿児島県(メディポリス指宿 天珠の館)
 鹿児島県(リッチモンドホテル鹿児島金生町)
 宮崎県(ホテルJALシティ宮崎)
 熊本県(湯小屋物語・・・阿蘇)
 福岡県(ホテルモントレ ラ・スール福岡)

 

  レンタカー    ラクティス(トヨタ)
    走行距離
      1日目 108km
      2日目  83km
      3日目 177km
      4日目 275km
      5日目 181km
      6日目 なし
                合計 824km

 

 
 ↓ ふれあいプラザという巨大な施設の片隅にひっそりと
       存在していた。もっと宣伝しても良さそうなものだが…


8月4日
 毎年NHKの大河ドラマ巡りが恒例となっている我が家の旅行だから、今年のテーマは「天璋院篤姫」の故郷を訪ねる、というのがメインである。7年前に同じようなコースを回っているのでややダブる感じはあるのだが、前回はほとんど何のテーマもなく走り回ったという旅行だったので、今回は少しゆっくりと見て回ろうと思う。
 本来ならどこに行くにも直行便で行きたいのだが、さすがの千歳空港もどこにでも行けるわけでもないし、行けたとしてもいい時間帯になかったりする。そんなわけで、最近は羽田乗り継ぎでもいいという風に考えて、できることなら旭川空港出発にしたいと考えている。今年は羽田乗り継ぎの鹿児島空港だが、千歳利用でも乗り継ぎでも到着時刻はあまり変わりがない。そうであれば出発が遅い旭川がいい。本当は行ったことのない宮崎空港に飛びたかったのだが、時間的にうまくいかないということで、2回目の鹿児島空港だが、やはり着いたとたんに暑い。すぐにレンタカーを借り、高速に乗って前回と
同じく指宿へ向かう。前回は知覧に寄ったのだが、間違えて指宿スカイラインを途中で出てしまった。今回もちょっと危なかったが最後の頴娃ICまで行くことができた。
 指宿に着いてさっそくメインテーマの一つである「指宿篤姫館」を見て(鹿児島にも「篤姫館」があるので、こちらは規模が小さいものだ)初日の宿泊先である「メディポリス指宿 天珠の館」へ向かう。病院も併設されている不思議な施設だが、部屋はまあ良し。広々とした和洋室で部屋からの景色は抜群だったがトイレは狭かった。洋食を頼んでおいた食事はどれもとても美味しかったがあの1.3倍の量があれば文句なしだった。それとヒーリング・アセッションという光を利用した不思議な空間がとてもおもしろかった。岩盤浴付きだったのは良いのだが、1回30分という短さが不満だった。露天風呂も予約制の別料金で、このあたりに改善の余地がある。月曜日とはいえあまりの宿泊客の少なさには驚いた。特にすることもないので早めに寝る。


 ↑ 和洋室は広々としていて大きな窓から見える
                       景色は抜群だった。

  ↑ 部屋から見える景色海の向こうに見えるのは大隅半島
 ↓ 洋食のコース料理(夕食)。下の段の右端は朝食の和定食。どれもおいしかった。

 
8月5日
 朝食は8時からにしていたので、7時くらいから「遊歩道…部屋の案内図にはそう書いてあった」に行ったのだが、あまり整備されていないかなりの坂道が待っていた。朝の散歩としてはややきついが、めげずに展望台まで行って見ると、そこからの景色は開聞岳も見えるなど抜群であった。前回来たときには「長崎鼻」から見る「正統派開聞岳」だったが、こういう景色もなかなか良い。大隅半島方面は朝日がまぶしくてはっきり見えなかったが、錦江湾もはっきりと見える素晴らしいロケーションだ。もっと整備して観光客を呼べばいいのにと思ってしまう。結局50分近く散策して朝からかなり疲れてしまった。朝食は和定食で、少しずつ9種類用意されたおかずはすべて美味しかった。どうやら料理は良いようだ。
 チェックアウト後、干潮なら歩いて渡れるという「知林ヶ島」に行ってみた。ひょっとしたら、と期待して行ったのだが無理だった。それにしても指宿はどこに行っても人がいない。前回来たときもそうだったのだが、あれで大丈夫なのだろうか。

 

本旅行のベストショット

  ↑ ホテルのまわりの遊歩道(と言えないほど山道だった)の展望台から
開聞岳(薩摩富士と呼ばれている)を臨む。手前は「鰻池」

 その後は今和泉の篤姫ゆかりの地を巡る。普通なら特別何もないところなのだろうが、篤姫にあやかって案内パンフレットもできるような状況になっている。パンフレットを見ると「車で回ることはできません」と書かれてあり、最初は駐車場に車を入れたのだが、どうも歩くと時間がかかりそうな感じがして無理矢理車で回ってしまった。道がないわけではなく、たくさんの車が行くと大変なことになる、という道のようだ。パンフレットの地図から想像するような距離ではなく、車だとあっという間にまわってしまった。道端に車を停めての急ぎ足であったが、観光客がそれほど多くなかったのが幸いだった。島津家別邸の跡になっているのは小学校で、「関係者以外は立ち入りできません」という札があり、同業者としてやや躊躇したが、どうやらみんな「立ち入って」いるようだ。校庭の「手水鉢」を見た後は、なんと校舎の一部を横切って(通ってくださいという感じで解放されていた)井戸の跡などを見た。ガイドブックに載っている「石垣跡」がどこなのかわからなくて、日向ぼっこをしているおばあさんに聞いたら「今いるところだよ」と言われてしまった。
                   
上 今和泉小学校校庭にある篤姫の手水鉢   下 同井戸の跡   →





↓ 今和泉島津家別邸の石垣跡                      豊作を願うお地蔵さん「田の神様(たのかんさあ)」 ↓ 



↑ 島津忠剛の墓   

↓ フェリー乗り場などの近くにある商業施設
「ドルフィンポート」

 その後は島津家の墓などを一通り見学して、一路鹿児島市内に向かう。そういえば、鹿児島に着いてから、旭川にはないファミリーマートはたくさんあるが、セブンイレブンを見ていないような気がする。棲み分けされているのだろうか。鹿児島に着くと「篤姫館」があるドルフィンポートというところに車を置いて、まずは昼食のラーメンを食べに行く。比較的近い「実家」という店に行ったのだが、かなり美味しい。博多ラーメンとも違うとんこつで、しおラーメンのような色のしょうゆラーメンだった。
↓ 鹿児島ラーメン「実家」
 「おやっとさあラーメン」というしょうゆ味

 今回は「篤姫」がメインの旅行だから、食後は篤姫館でゆっくり時間を過ごして(やはり指宿の施設に比べると見応えがある)車に戻ると、何やら天気が怪しい。遠くで雷も鳴っているようだ。すぐに城山展望台まで行って桜島を眺めた後、鶴丸城跡の「黎明館」というところに行くため地下駐車場に車を入れて外に出ようとすると激しい雨が降
り出した。どうせ夕立だろうと、出口で少し待ったが弱まる気配もないので、車を出して少しでも近くまで行こうとしたのだが、その間にさらに雨は激しくなり、経験したことがないほど冠水した道を走るという経験をした。さすがに南国の降り方は違う、と変な感心をしながら走ったが、このままではどうしようもない。時間も午後3時に近くなっていたので、まずチェックインしようということで、ホテルの立体駐車場に車を入れ、部屋に入ると徐々に雨が弱まってきた。このままただ部屋にいても仕方がないので、雨が降っていたらタクシーで行く覚悟で外に出ると雨はやんでいた。途中、お約束の西郷隆盛像と小松帯刀像(前回来たときは西郷隆盛像しか見なかった)を見て鶴丸城跡へ向かう。ここに建つ黎明館は思ったよりも見応えがあり、やはり歴史がある地域の歴史資料館というのは内容が濃いということを改めて実感した。結局5時までの開館時間いっぱいを使って見学し、本当はその後まっすぐ夕食に行くつもりだったのだが、閉館の午後5時ではさすがに早すぎるということで一度ホテルに戻って少し休む。
↑ 鹿児島県歴史資料センター「黎明館」がある城跡
 部屋に戻って少し足を休めると、まもなくお腹が空いてきた。歩いて店を探せば(一応ネットなどで下調べをして行く店は決まっている)けっこう時間がかかるだろうということで、6時前にホテルを出る。「山形屋」という巨大な百貨店や縦横にたくさんあるアーケード街、飲食店や人の数など、札幌のススキノと大通りを合わせたような雰囲気に「鹿児島って思ったより都会だなぁ」くらいに感じながら店を探す。ほぼ迷うことなく見つけることができてさっそくビールでのどを潤す。この店は黒豚のスライス肉を何層にも重ねてドーナツ型に揚げたトンカツ「バームカツ」が名物だそうで、意外にもポン酢をつけて食べるのが美味しかった。また、大根を豪快に輪切りにしたものに肉味噌をつけて食べるサラダも新感覚だった。

← 小松帯刀の像                  西郷隆盛の像(とても大きい) →

 
↓ 初めて食べた「焼き枝豆」                         ↓ 名物「バームカツ」                       ↓ やや期待はずれだった「黒豚の角煮」

 
↓ 左 抜群に美味しかった「大根せんべいと黒豚みそのサラダ風」             ↓ 妻の希望で芋製スィーツの店へ。アイスはやはり少し変わった食感。 ↓

 
 ちなみに帰ってきてから調べると鹿児島市の人口は60万人もいることがわかった。いつも旭川の人口と比較するのだが、県庁所在地になると人口が少なくても都会だと感じていた。県庁所在地で60万人もいたら大都会で当たり前だ、と自分の無知を恥じる。           ↓ 城山公園から見る桜島。少しモヤっとしているのが残念だ。この後激しい雷雨に見舞われる。
 


↑ パンフレットの写真は櫓を組んで高いところから写して
  いるのだろう。御殿がきちんと写らない。
 
8月6日
 今日は昨日行けなかった島津家別邸「仙巌園」を見て、霧島経由宮崎行きという予定だ。仙巌園は市内からそれほど遠くなく、8時半からだということで8時15分くらいにチェックアウトする。途中「ザビエル上陸記念碑」に寄ったので少し遅れて8:50頃到着。早い時間なので我々より早い客は数名だ。「磯御殿」は案内付きで抹茶のサービスなどもあり思いの外時間がかかる。なかなか美しい庭園だったが、借景庭園の目玉である桜島がかすんで見えなかったために本来の庭の美しさを体験できなかった。なお、パンフレットに写っている写真は電柱や電線を消す加工をしているようだ。残念なことに普通に見ると電線がとてもじゃまだった。
 その後入った「尚古集成館」が思いがけなく見応えがあり(昨日の「黎明館」といい、ここの施設といい、歴史には事欠かない。北海道にはあり得ないことだ。)、ここで合計2時間使った。
↓ 獅子乗大石灯籠(獅子が乗っている)
 ちなみに、クリスタルグラスのカットは好きなのだが「切子」と呼ばれる色付きのカットグラスはあまり好みでない。しかし、ここの「薩摩切子」はなかなか素晴らしい。「これはいい」と思う物はちょっとしたグラスでも4〜5万円もするのには驚いたが…。この「尚古集成館」でしか買えません、というものが良い物なのだが、いくら限定に弱い自分でも高くて手が出ないし、手が出る物はそれほど欲しいとも思わない。なかなかうまい具合にいかないものだ。 ↓ 鉄製150ポンド砲。なかなか大きい。
 その後はしばらく海岸線を走り、隼人というところから内陸に入る。鹿児島空港の横を通過して、塩浸温泉の「龍馬とおりょう新婚旅行の碑」、「犬飼の滝」と周り、「霧島神宮」で鹿児島観光の最後だ。まずは龍馬の石碑へ。坂本龍馬は今回は直接関係がないのだが(まったくないわけでもない)、妻が龍馬ファンなので、龍馬に関するもの

があると必ず行くことになっている。ひなびた湯治場だから仕方がないのかもしれないが、スピードを落として走らなければ気がつかないで走り去ってしまうような、観光客もいなくて淋しいところだった。犬飼の滝は、道路脇の駐車場からでも一応見ることができるが、伊豆の「浄蓮の滝」と同じような道をかなり下っていかなければ見るべきポイントに行けない。やはり「せっかくだから」下まで降りてみるが、帰りがかなりの登りということになり、ここでけっこう汗をかく。滝自体は浄蓮の滝よりも迫力がある感じだが、とにかく人がいなくて淋しい。


 霧島神宮については下調べもしていないのでよくわからないのだが、名の通った神社仏閣には一応寄ることにしているので(別に信心深いわけではない)、今回も例外なく寄ってみた。よくわからなくても「国宝」とか「重要文化財」に指定されていると、寄って良かったという気持ちになるから不思議だ。本当に調べていないので近くの駐車場もよくわからなく、鳥居を見つけてすぐに付近の空き地に車を停めて長い階段を登ることになった。我が家の旅行は日頃の運動不足解消にもなる。

坂本龍馬お龍新婚湯治碑。ここに10日もいたとか。 →

← 犬飼の滝。ひっそりとしているが「荘厳」という感じもする。

← ↓ 霧島神宮の石段と鳥居。きれいではある。 

君が代に出てくる「さざれ石」。本当にあるとは知らなかった。 ↓

 

 宮崎県に入り、まずは青島へ。前回宮崎に来たときには平和台公園と綾の照葉大吊橋を見ただけ(翌々日に高千穂にも行ったが)で、今回は宮崎県庁に行くのと地鶏炭火焼きを食べることが主目的だが、前回ただ通り過ぎた
だけの青島にも行ってみる。青島で見たかったのは「鬼の洗濯岩」で、高知県の竜串海岸同様に不思議な景色だ。自然の力というのはおもしろい。その後、海水浴客が食べるかき氷につられて、マンゴーとパイナップルのアイスを食べて青島を後にする。そういえばここにも何やら由緒正しそうな神社があった。名前は「青島神社」でそのまんまで、今は橋があって歩いていけるがそもそもは「島」だ。なぜこんなところに神社を造ったのだろうか。それでもせっかくだから拝んではきたのだが…。
 県庁に行き、駐車場に入るのに時間がかかったりしたのだが、そ
れが幸いしてちょうど知事が庁舎の別のところから知事執務室へ戻ってくるところに遭遇した。そして幸運にも握手してもらうことができた。県庁をただ見るだけでいいと思っていたので思わぬ大きな収穫だ。思っていたよりも小さな人だったが、10人以上の人が並んで写真を写したり握手を求めたりしたのに嫌な顔一つせず、TVで見るのと同じくとても腰の低い人だと思った。

            鬼の洗濯岩。思っていたよりも広い →


 ↑ 東国原知事。写真のタイミングがずれた

↑ 橋を渡って青島へ。遠くに鳥居が見える

↑ 「どげんかせんとい館」入口
↓ 宮崎地鶏の炭火焼き。うまかった。


       宮崎牛サーロイン。どこの牛もあまり変わらない。 ↑
 夕食は「どげんかせんとい館」という地鶏と宮崎牛が両方味わえる店に行った。いわゆる「じとっこ」の炭火焼きと宮崎牛が両方メニューにある店は少ないらしく、店名も含めて迷わず決めていたのだが、明石家さんまと木村拓哉の「さんタク」という正月番組に使われた店だということが行ってからわかった。食事の中盤以降、それを目当てに来た若い女性3人組が「キムタク」が座った場所に座って大はしゃぎだった。地鶏の炭火焼きは以前食べたことがある(地元ではない)のだが、「歯ごたえが良い」というと聞こえはいいが「黒くて固い」という印象だったのだが、本物を食べて評価が全く変わってしまった、というほど美味しかった。それに比較して、宮崎牛はフィレとサーロインを少しずつ食べたが、どこの牛もそれほど変わらない、という印象だった。デザートのマンゴーは美味しかった。
 夜寝る頃、激しい雷雨になってホテルの前の大きな通りの街頭が消えた。明日の天気はどうなのだろうか。

   ↓ 入口にある知事の絵。いろいろな特産品についているマークと同じ感じだ。

          ↓ マンゴーの実とマンゴーシャーベット
        

8月7日
 朝起きると外は「晴れ!」ということが多い我が家の旅行だが、今日は様子が違う。実際朝食の前に雨が降り、チェックアウト後まもなく降り出した。予報では宮崎の今日は雨のようだ。しかし、今日の観光は宮崎ではなく、メインは阿蘇山だ。前回来たときは「大観峰」からほとんど何も見えなかったので、今回は期待しているのだが…。宿泊地も阿蘇付近なので、ゆっくり観光する予定だ。
 宮崎自動車道で一気に熊本県へ。途中人吉で「人吉城跡」と2ヶ月前に国宝に指定されたばかりの「青井阿蘇神社」に寄ってみた。特に目的はなく、阿蘇だけではつまらないかと思って寄ったのだが、さほど見所もなかった。球磨焼酎の里のようだが、ここで買ってもしょうがないし、そもそも麦焼酎はあまり飲まない。そんなわけで再び高速で熊本、そしてそのまま阿蘇へ。前回も寄った阿蘇ファームランドで少し買い物をして、今回は火口まで行く。雲が多く今回もやはり外輪山を見渡すような景色には出会えなく、非常に残念であった。火口へはロープウェイではなく車で行ってみた。有害ガスの濃度と風向きによって赤から青までのランプがついて、状況次第では火口付近に行けない場合があるようだ。立ち並んだ退避壕が何とも不思議な光景だった。ずっと見ていても仕方がないので、10分程度で切り上げて降りてきた。麓まで降りる途中にガイドブックで見た「米塚」がきれいに見える場所があった。上っているときに何度も車を停めてみたが、ガイドブックのような景色でなかったのだが、別な道からの景色だったということだ。

↑ 中岳火口。いかにも「活火山」という感じだ。

↑ 今回どうしても見たかった「米塚」

↑ すぐ横が渓流になっている露天風呂。気持ちいい。

↑ 宿のHPで見た写真よりずっと良い内風呂。広い。
 今日の宿は全室「離れ」というところなので早めに行ってくつろぐことにする。HPなどを見ても場所がわかりにくく(わかりにくいと書いてある)、まだ比較的新しいのでナビでも検索できないのが不安だったが、思ったほど迷うこともなく到着。だんだん細い道になり、最後は砂利道で「こんなところにあるのか?」と思うようなというルートだが、山の中の砂利道の終点というところにあった。ただ、「全室離れ」というよりも「離れ」しかなくて母屋がないという造りで、最初どこに行ったら良いかわからなかった。外界から完全に遮断される部屋はほんの少しの部分で、トイレに行くにも内風呂に行くにも外とつながっている廊下を歩くことになる、という不思議な造りだ。最初は全て開け放たれていて、渓流沿いに作られた露天風呂など全く初めて体験するような宿泊施設に驚いた。露天風呂は2人が余裕を持って入れる大きさで、内風呂もそれよりも大きいものだったり、ドラム式洗濯機や電子レンジ、ワインセラー(中にはびっしりと入っている)があったりなど、至れり尽くせりの設備にも驚いたが、何よりも携帯が「圏外」というのが最も驚いた。自分が携帯を持ってから圏外の場所に宿泊するのは初めてだ。夕食は専用の別棟でいただくのだが、そこまでは歩いていかなければならない。実に非日常的な時間を過ごすことになる。      ↓たくさん出た夕食の一部。馬刺は抜群だった。
           
  

↑ 最初の入口。いわゆる「門」のようなもの  ↑ 左の入口からいわゆる「玄関」までの道   ↑ 右に見えるのが「玄関」だが、中に入らず左側の縁側
   のようなところにも行ける
↓ 「居間」に相当する場所。コーヒーメーカーがあり、
  ちゃんと豆やミルもある。
↓ 壁はなく、すだれのようなものだけの「くつろぎ場所」?   ↓ 内風呂までの廊下。屋根はあるが外と同じだ。


↓ 熊本城天守閣。大天守と小天守がつながっている。
8月8日
 今日は熊本市内の観光をして最終宿泊地である博多へ向かう。レンタカーも返してしまう予定だ。本当ならなるべく早く出発したかったのだが、ここの朝食は9時から。少し早く食べたいのだが、ここではそういうことになっているようで、非日常的な生活と考えれば納得もできる。部屋には挽く前のコーヒー豆が置いてあり、コーヒーメーカーも用意されている。自分の好きな濃さに入れることができるので朝から美味しいコーヒーを飲むことができた。朝食後、結局出発は10時くらいになり、その結果今日の最初の観光地である熊本城に着いたのは11時半頃であった。とても新鮮な気持ちで見学して、「なかなか見応えがある」くらいに思っていた。しかし、前回(2001年)九州に来たとき、熊本城は近くから見ただけという記憶だったのに、帰ってきてから自分のHPを見直してみるとちゃんと城
の中まで行っている。しかも今回と同じアングルで写真も撮り、「姫路城にはかなわないが、なかなかの城だ」などとコメントしているではないか。帰ってきてからこの事実を知って少しショックであった。ショックと言えば、宿を出てから途中写真を撮ったときに気がついたのだが、デジカメが故障しているようだ。何を写しても真っ白になってしまう。前回九州に来たときにもレンズのオートフォーカスが壊れた。何か因縁があるのだろうか。そんなわけで、熊本城以降の写真は携帯電話のカメラだ。やはり500万画素とはいえイマイチだが仕方がない。
 その後、元細川刑部邸、水前寺公園に行って、「黒亭」という店でラーメンを食べ終わったときにはほぼ3時だった。ここのラーメンはニンニクが効いていて独特な味だが個人的にはかなり美味しかった。細川邸あたりから雷が頻繁に鳴りやや不安だったのだが、ラーメン屋に向かう途中結構な降りになった。しかし、ラーメン屋を発見して車を降りるときから食後車に乗るまでは雨が上がった。車に乗ったとたんに降り出したのには驚いた。
 考えてみれば今回の旅行はほぼ毎日夜中に雨が降っている。鹿児島では豪雨にも遭ったが、すぐに止んで観光にほとんど影響しなかったし、宮崎でも同じ。けっこう運がいいのかもしれない。
    黒亭のラーメン。とんこつしょうゆで
        ニンニクが効いている。↓

 その後はまた高速で一路博多へ。太宰府の手前10kmくらいから渋滞になり、レンタカーを返却したのは5時半くらいであった。もう3回目の営業所だったのだが、今までと違う方向から行ったので、ナビがあるにも関わらず少し迷った。その後地下鉄でホテルまで行くが、このときは残念ながら雨で傘を使うことになってしまった。
 今回の旅行は外での夕食が3回なのだが、下調べが不十分で、博多まで手が回らなかった。どこに行こうか迷ったあげく、博多に来たら必ず行っている「テムジン」という餃子屋に行くことにした。少し迷いながら到着すると、とても混んでいる。何とか2人なら座ることができて、スープ餃子20個、焼き餃子20個(小さいのでたくさん食べられる)を食べた。旅行も終わりに近づき、胃腸も少し疲れてきている。そうでなければもう少し食べられそうだ。相変わらず美味しかった。

  ↑ もっと天気が良いときにちゃんとしたカメラで、
                 このアングルで、もう一度写したい。

8月9日
 今日はいよいよ帰る日だ。前回もレンタカーは前日に返してしまっているが、今回は福岡空港発が15:05なので少し遅い。ただお土産を買ったりだけでは時間をつぶせないので、電車で太宰府天満宮のそばにある九州国立博物館に行くことにした。ちょうど「島津の国宝と篤姫の時代」という特別展示が開催されているのだ。

↑ 太宰府天満宮。2回目だ。

↑ 九州国立博物館。とにかくでかい
 まずはチェックアウト後まっすぐ空港まで行き、大きな荷物を預け天神まで戻る。それから西鉄で太宰府まで、と何となく無駄な時間を使うが、大きな荷物を持っては行動できないので仕方がない。車を使わないとこういう不便さがあるが、電車に乗ったりするのも旅行らしくて良い。
 太宰府では天満宮経由の道と直行の道があったが、せっかくここまで来たのだから天満宮にも寄って、今年大学受験の甥にお守りを買う。天満宮からすぐ近くの国立博物館は、まず巨大なエスカレーターから始まった。が、これは単なる連絡通路の一部でまだ博物館ではなかった。その後目の前に現れた博物館は「なんでこんなに大きいんだ?」と思うような巨大は建築物であった。特別展示は非常に混雑していてあまりゆっくり見ることができなかったが、1時間ほど見て、今年の旅行の最後を、主目的である「篤姫」で締めくくることができた。
 その後はどこにも寄らずに行きと同じ西鉄で天神まで戻り、地下鉄で博多まで。前回来たときも駅の地下でお土産を購入したのでそこに行こうとするのだが、なかなか行けない。博多駅の地下のはず、と思っていたが、それは間違いなくJR博多駅の地下であった。しかし、地下鉄の博多駅から直接行けなかったのだ。いったん地上に出て移動してから再び地下へ、という順序でようやくたどり着くことができた。明太子やお菓子などのお土産を買い込んで、同じ地下にある喫茶店でサンドウィッチを食べてから空港に向かう。全体的にちょっとした計算間違いでやや時間を余してしまったが、去年のように汗だくになりながら走るのはもうごめんだ、というわけで余裕があるのは良いことだ。でも少しヒマだ。
 今年の帰りは初めての「クラスJ」だ。乗り継ぎ便で羽田からも「クラスJ」にしたので2倍かかるが、わずか1000円プラスなら断然こっちの方が良い。来年からは往復これにしよう。羽田では初めて「空弁」なるものを買って、搭乗後機内で食べる。昨年の帰りと同じ便で、旭川に着いてから予定していたラーメン店が閉まっていたという反省からだ。
 今年は旅行業者を使わず、全てネットで予約したのだが、あらかじめ飛行機の座席予約ができるというというところがよくわかっていなかったために、あんなに早くから予約していたにも関わらず窓側の席を取ることができなかった。しかし、50日以上前の予約・JALカード決済などで15%くらい割引されたのでとてもお得だった。来年もこれだ。
 来年の大河ドラマのテーマは「直江兼続」ということなので、来年は新潟県になりそうだ。

 

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