2005年
  
7月31日(日)〜8月5日(金)
                   5泊6日


 長野県(ホテルブエナビスタ・・・松本市)
 静岡県(新かど旅館・・・熱海市)
 静岡県(ペンションマリンビュー・・・沼津市
 愛知県(ロイネットホテル名古屋)×2

  レンタカー    イスト(トヨタ)
    走行距離
      1日目 45km
      2日目 230km
      3日目 145km
      4日目 320km
      5日目 なし
      6日目 なし
               合計 740km

 


7月31日
 
今年は「愛知万国博覧会」が開かれる年で、それほど大きな興味があるわけではないけれども、もうこのあとは30〜40年しなければ日本では開催されないと思うと、やはり行ってみようということになった。毎年フリープランのパック旅行で行くわけだが、使用空港が制限されるためにいろいろ考えなければならない。今年の目当ては万博と伊豆で、本来なら新しく開港した中部国際空港に到着し、万博後伊豆に向かって、羽田空港から帰ってくるのが望ましかったのだが、羽田空港が使用空港に含まれていなかった。このため、苦肉の策で信州まつもと空港に到着して、富士山付近を通って伊豆を廻り愛知へ、というルートを取ることになった。しかし、ローカル空港であるから早い時間に松本に到着する便がなく、松本には1泊しかしないため、上高地などの主要観光地は次回に回すことにした。というわけで、到着後まっすぐ安曇野の「わさび田」に向かった。真夏だったためか、椎茸栽培のように黒いテントで覆われていて、下から覗かなければ何だかわからない状態であった。しかも途中から雷雨になって、わさびソフトクリームを食べてすぐに戻ってきた。
 松本に戻ってチェックインの前に松本城へ向かう。あいにくの雨だが強い降りでもなく、傘を買うかどうか迷っているうちに上がってしまった。それほど期待していなかった松本城だが、国宝に指定されているだけあって、なかなかの見応えであった。内部が古い造りのままであるところが良い。こういう昔のままの


↑左 信州まつもと空港。小さな空港だ。   右 黒いシートに覆われたわさび田。


 ↑バックが青空だったら美しいだろうと思う立派な城だ。

↑ 女子十二楽坊のような女性たちの太鼓
      右上 夜の太鼓を見に行く前に焼酎で。
      右下 太鼓のフィナーレ。子どももたくさん。
造りの城に行くと、「昔の人は背が低かったんだなぁ」といつも思う。
 城を見終わって博物館の方に行くと、松本城解体復元50周年記念行事の太鼓まつりをやっていたのでそれに見入る。横にいた人がくれたパンフレットを見ると夜の9時までやっているようなので、一度チェックインして、夕食を食べてから(どうせ外に出て食べるので)さらに見ることにしてホテルへ向かう。予定していた居酒屋が見つからず別な店で食べてから太鼓を堪能し、帰る途中に予定していた店を見つけてそこに入る。くじ引きでスーパードライのロゴが入ったブルーLED付きボールペンをもらった。


8月1日

 最近は朝の行動が早くなった。朝食後準備をしてすぐにチェックアウト。青空だったので松本城の写真を撮り直しに行ったのだが、希望の方角が逆光でうまく撮れなかった。旧開智小学校という所にも行ったが、改修中で見ることができなかった。
 というわけで他に見るところもないのですぐに高速に乗りまっすぐ第2の目的地である「河口湖」に向かう。一宮御坂というICで高速を出て一般道にはいると、そこは山梨県らしく「フルーツ街道」という名前で一面ブドウ畑であった。が、ブドウにはまだ時期が早く、道路脇に開いている店では主にももを売っていた。立ち寄った店で、売り物にふさわしくないももを「ご自由にどうぞ」というので、1個いただいてきた。単に一部ぶつけたような跡があるだけで、味は問題ない。とても甘くて美味しかった。
 それはさておき、このあたりは富士山の裾野にあたる場所なのだ


↑オルゴール博物館のメインの庭園。けっこう広い。


↑この部屋全体がオルガンという感じ。電気を一切使わずにかなり大きな音で演奏する。


本来はこの建物の後方に富士山が見えるはずだった。
が、いっこうに富士山の姿は見えない。これから行く河口湖や山中湖、芦ノ湖はバックに富士山が見える、ということを目当てに行くのだが…。
 河口湖に到着したがやはり富士山は見えない。まあ自然が相手だから仕方がないが…。というわけで、自然に無関係の「河口湖オルゴール博物館」に入る。小樽のオルゴール館のようなものを想像していたのだが全く違って、こちらは「博物館」ということに主眼を置いている。いろいろなオルゴールも販売はされているが、それよりも古くからある大きなオルゴール(とは思えないほどすごい造り)がたくさん展示されていた。1時間に3回ほどアトラクションが準備されていて、うまく順番が来るようになっている。入場料は高かったが(1300円)、少なくとも1時間は楽しめる。
 オルゴール博物館でも昼食を取ることはできたのだが、別な店に行くことにして博物館を後にする(ここで食べた方が良かった)。河口湖のメインの方面にあるレストランで食事をしたのだが、ここでも富士山が目の前に見える席だったのにもかかわらず、裾野の端の方が少し見えただけ。今日は無理なようだ。

 ↓山梨ワインの元になるブドウ。

 さて、その後は富士五湖の2つめである山中湖へ。しかし、ここもやはりこの天候では何もおもしろいことはない。湖にはヨットがたくさん浮かんでいたが、その方面にはあまり興味がない。ほとんど通過、という感じで御殿場方面に向かう。今日の宿は熱海だが、その前に「箱根駅伝」の5区を走るという目的がある。実際に行ってみると、駅伝の放送で見る景色よりも道幅が狭く見え、交通量も多く、車を停める場所もないので、実際に走ってみることもできなかった(100mくらい走ってみたかったが)。それにしてもよくあんな所を走るもんだ、と感心しきりだった。
 その後箱根関所跡に行ってみたが、付近は公園になっていて、ちょっと坂を上って芦ノ湖展望台に行ってみた(皇室の療養地があった

ところだそうだ)。ここでもやはり富士山は見えない。こんなに近くに来ても見えないときは見えないのだな、とがっかりする。関所は、というと一応雰囲気を感じられるようにはなっているが、現在復元工事をやっていて、それが完成すると全体ができあがるようだ。
 その後箱根駅伝のゴール地点を探しながら走ったのだが、ここだ、と思える場所に「箱根駅伝ミュージアム」というものができていた。後で調べたら今年の3月にできたばかりのようだ。
 ところで、今年のレンタカーに付いていたナビは比較的新しいもののようで性能もまずまずだったが、このあと一度道を間違えた。標識ではどう考えても直進なのに右へ行けというので行ってみたら、やはり違っていた。Uターンして同じ場所に着いたら右へ行けというのだ。それならさっきはやっぱり直進だろうっ!まあそれでも今年は良いほうだ。


↑箱根八景の石碑。この向こうに関所跡がある。

 さて、いよいよ今日の宿泊地である熱海だ。ここ数年の旅行は「1泊だけは豪勢に」という感じで、今年のそれは今日の宿である。「離れ」風の雰囲気で露天風呂付きというものだ。あまり立派な旅館ではないが、広い部屋でそこそこ満足できるものだった(12畳の和室に、広縁が約15畳程度。それに露天風呂付きの濡れ縁が広縁を囲むようにある。トイレや内風呂、入り口などを含めると30坪以上だ)。素翁亭という4部屋しかないこの部分は、つかず離れずの所に仲居さんがいて、きちんとサービスしてくれた。

 ←夕食の献立

↑広縁の方が広い部屋
                       ↓客室露天風呂


8月2日
 今日は1日伊豆観光の日だ。海岸線を一周するというのも魅力があるのだが、「河津七滝」「天城峠」「浄蓮の滝」にはぜひ行きたいということで、南伊豆方面はカットする予定を立ててある。早めに出発したかったのだが、朝食は8時からということなので、ゆっくりと朝の露天風呂に浸かって朝食を食べた。天候は思わしくないようだ。
 まずは、城ヶ崎海岸へ。ハイキングコースにあるという吊り橋が目当てだ。深い入り江のような部分にある吊り橋で、下が海なのでそれなりに迫力はあるが、以前行った宮崎県の「綾の大吊り橋」と比較するとそれほどのものでもなかった。ここに到着する直前まで雨が降っていたのだが、車を降りる少し前に上がって日差しも出てきたのでラッキーだった。
 その後はだらだらと海岸線を南下し、河津から内陸に入る。もう少し行くと下田があり、ペリー来航に関する施設もあるかな、と思った



が、予定のルートを走るためには少しでも距離を短くしなければならない(予定のルートは天城→宇久須→土肥→修善寺→戸田というジグザグルートで、すでに変更しなければならない雰囲気になっている)。

 そんなわけで、内陸に入ってほどなく「河津七滝」に到着だ。ループ橋の手前から下に降りて、駐車場に車を停めて歩く。徐々に天気が回復してきているようで、暑くなってきた。ここだけを集中して観光するわけではないので7つの滝を全て見ることはできない。初景滝から先に行くには「伊豆の踊子歩道」という険しいところを行かなければならないようだし…。初景滝以外はかなり長い階段状の坂を下って
滝を見て、帰りはそれを上って帰るという疲れるパターンだ。結局、出合滝・大滝を含めて3つだけ見て終わりにした。どれも「すごい!」という滝ではなかった。
写真上 左から出合滝・初景滝・大滝     下 ループ橋。走ると何とはないが下から見るとなかなかすごい。
 ここですでに昼食の時間だったが、あまりよい所もなく、道の駅「天城越え」まで行くことにした。そこでも結局はたいしたものはなかったが、妻は「とろろそば」、私は「ミニわさびめし」と「ミニひつまぶし丼」と「わさびシューマイ」を食べた。この付近もわさびの産地なのだそうだ。昼食後は「浄蓮の滝」へ向かう。


 ↑ 浄蓮の滝。すぐ横に「天城越え」の石碑もある。
 歌で聞いたことがあるだけの滝だが、ここまで来て見ない手はないし、一応伊豆観光の目玉の一つとして計画してきた。駐車場に車を停めてまた階段を下る。ここの駐車場の周りにも飲食できる店が結構あったから、道の駅に寄らなくても良かったかもしれない。
 ここは滝にたどり着くまでの距離が一段と長い。ひたすら下っているとき、滝を見終わって息を切らせて戻ってくる人がたくさんいた。やはりは帰りは辛いようだ。
 さて、一連の滝を見終わって、再び海岸線に出ることになる。ナビの指示通り国道から曲がったが、曲がった瞬間「本当にこのみちでいいのか?」と不安になるような道だった。結局は間違いなかったのだが、所々整備されて幅が広い部分もあるものの、急勾配・急カーブの峠という道が続いて、ある時突然海岸線に出る、という感じである。旅行中はもう何度もこんな道を走っているのであまり驚かないが、北海道にいるときには絶対に走らないような道だ。
 目的地は「黄金崎」で、ナビに設定するときに「おうごんさき」「おうごんみさき」と入力しても出てこなかったのだが、ガイドブックをよく見ると「こがねさき」であった。この時間には良く晴れ上がっていて、この旅行中、ここまでで最も景色がきれいに見える場所だった。しかし、それでも「富士見展望台」という富士山が見えるはずの場所から富士山は見えなかった。今回の旅行中には見ることができないのかもしれない。


↑ 恋人岬にあるモニュメント
           恋人岬とそっくりなモニュメントがある旅人岬→
 さて、本来の計画ではこのあと土肥まで海岸線を北上し、いったん修善寺に行ってから戸田までジグザグに走る予定になっているのだが、計画のままで行くと戸田の宿に到着するのは悪ければ19:00頃になってしまいそうである。今日の宿はペンションで夕食は18:00と言われているので、無理をせずにまっすぐ海岸線を北上することにした。
 途中立ち寄ったのは「恋人岬」で、ここでもけっこう歩くことになり、車に戻る前にかき氷を食べるほど汗をかいた。ここのかき氷はとても高く氷を盛っていてなかなかの迫力だったが、暑かったために難なく食べてしまった。
 その後少し走ったところに休憩ポイントといった感じの岬があり、そこは「旅人岬」というところであった。写真を見るとわかるように、恋人岬にあったモニュメントと非常によく似てい
 ↑ 黄金崎からの風景

 ↓ 高さ25cmくらいのかき氷



る。何でも観光にしてしまおうという商魂のたくましさを感じた。
 というわけで、もう何も見るところはないし、陽も傾いてきた。あとはまっすぐ今日の宿に向かうだけだ。
 その結果到着したのは16:30頃で、今日の宿のメインである「貸し切り露天風呂」にゆっくり入ることができた。




 このペンションの貸し切り露天風呂は6つあって、全て無料、事前予約不要というものである。要するに空いていたら入って良いということだ。ちょっと忙しかったが夕食前に3つの露天風呂に入った。しつこいようだがここの露天風呂からは「富士山が見える」という売りだったのだがやはり全く見えない(部屋も富士山が見える少し高い部屋にしたのだが…)。ドアを開けると脱衣所も何もないいきなり風呂、というのにはちょっと参ったが、どれもゆったりと入ることができた。
 部屋には冷蔵庫もなく、風呂上がりに何か…と思ったら宿の外にある自動販売機で買ってこなければならない。こういうのも初めてだが、まあ経験だから良しとしよう。そんなわけで自販機の缶ビールを飲んで18:00からの夕食となった。この頃部屋からの夕陽がきれいであった。晴れていればバックに富士山が見えてもっときれいだっただろうに、とかえすがえす残念だ(ちょっとしつこいな)。
 夕食はペンションらしくフランス料理のフルコースなのだが、それに舟盛りがつくというちょっと変わったものだった。

露天風呂の写真
左上から、マリンローズ・マリンボート・富士の湯
          右上から、見晴の湯・マリンシャワー・漁火の湯




左上 フランス料理に不釣り合いな舟盛り
左下 メインディッシュのひとつである魚料理。肉料理
    は写真を撮るのを忘れて食べてしまった。

中上 名前は忘れてしまったが変わった貝
中中 同じく名前を忘れてしまったが初めて見る魚
中下 冷製コーンスープ

右上 普通の家のようなペンションの外観
右下 食事直前の部屋からの夕陽





8月3日
 天気はイマイチでも暑い。ので、やや寝苦しくて早く目が覚めた。ここも朝食は8:00ということで時間があるので、昨日入ることができなかった残りの露天風呂に浸かる。朝食は洋食で、コーヒーを飲み終わってすぐに出かける準備だ。今日は移動距離が長い。
 昨日の予定変更で修善寺に行っていないので、まずは修善寺に向かう。県道18号線という比較的小さな番号の道だが、かなり狭い曲がりくねった道の連続だ。思ったよりも時間がかかって修善寺に到着してみると、「平成の大改修」とかで、本殿は見ることができなかった。
 仕方なく、ほとんど素通りに近い形で修善寺温泉を後にし、修善寺道路・伊豆中央道という有料道路を通って、三島経由で沼津ICに向かう。途中、
沼津グルメ街道という通り沿いの巨大お土産屋で少し買い物をして東名高速へ。今日の予定は岡崎城を見て、瀬戸へ行って焼き物を買う、というのがメインである。可能であれば「桑名ラーメン街道」に行きたいのだが、高速に入る段階ですでに11:00頃なので、どうも無理そうである。
 東名高速は第2東名を建設中というだけあって、さすがに交通量が多い。脇目もふらず走って休憩ポイントである浜名湖SAに立ち寄る。予定ではここで昼食だったのだが(うなぎでも食べようかと思っていた)非常に混んでいたので、そのまま走って岡崎城を見てから食べることにした。その後岡崎ICの手前に豊橋本線料金所というところがあり、なぜ途中に料金所があるのかと思ったのだが、ここは「検札所」ということで通行権のチェックをするところであった。いろいろなところで高速を利用したが初めての経験だ。
 岡崎城は岡崎ICからすぐの所なのだが、メインの道路から城が全

↑ これ以上城が見える場所はなかった。
く見えず、駐車場の標識を見ても何となく信じられずに通り過ぎてしまったために少し迷った。この城は近付いて行っても木の陰になって城の全景がはっきり見えない。内部もコンクリート造りになっていてちょっと期待はずれだった。その分共通入場券で入った「家康館」の方はそこそこ見応えがあった。

↑ ちょうど2時の時報で動いたカラクリ時計
 結局城の近くにはパッとしたレストランのようなものが見あたらなかったので、城の横にあった茶屋でみそおでんを少しだけ食べて次の予定地である瀬戸に向かう。
 ここ数年の旅行では必ずどこかの窯元のような所に行って、お土産屋自分用に陶磁器を購入している。今年の旅行のルートの中では「瀬戸焼」と「常滑焼」が予定に入っている。瀬戸焼というといわゆる「せともの」のイメージが強く、特に興味がなかったのだが、ガイドブックを見るとそういう既成概念を打ち壊すような焼き物がたくさんあるようだ。実際、ようやく探し当てて行ったギャラリーでは実にいろいろな作品があって、気に入った器をいくつか購入してきた。「瀬戸蔵ミュージアム」というところもなかなか見応えがあった。写真を全く撮ってこなかったが、ある程度満足して最終宿泊地である名古屋へ向かう。やはり桑名は無理ということで断念だ。
 ところで、今年のナビはなかなか優秀で、ここまで不満な案内をしたのは熱海の直前での1回だけだったが、瀬戸に行く途中の東海環状自動車道は4月に開通したばかりで、さすがに登録されていなかった。また、瀬戸でもイマイチ役に立たなかった。明日は愛知万博なので、レンタカーは今日返してしまう。返す営業所まではきちんと案内してくれて、無事ドライブが終了だ。
 車を返した後はタクシーでホテルへ。昨年の11月にできたばかりで新しいが、いわゆるビジネス系とシティ系をあわせたようなホテルで、熱海の旅館の1人の1泊分で、2人で3泊できてしまう。ただし、食事は全くなしなのでチェックイン後すぐに夕食に出かける。以前来たときに行ったセントラルタワーの店に行ってみたがすでになくなっていて、地下鉄でわざわざ栄まで行ったのだが、安い居酒屋チェーンの店で食べることになった。しかし、手羽先やみそ串カツはなかなか美味しかった。
 いよいよ明日は愛知万博だ。どれくらい並ばなければならないのかちょっと不安だが、丸1日かける予定だから何とかなるだろう。あまり暑くならなければよいが…。

8月4日
 朝食は昨夜ホテルに戻るときにコンビニで買ってきたパンを食べて、早めに出かける。帰ってきてからわかったことなのだが、本当はもっと早くに出かけなければならなかったようだ。地下鉄で藤が丘というところまで行き、その後「リニモ」という乗り物に乗ったのだが、これがちょっと期待はずれで、神戸のポートライナーあたりと同じようなものだった。名前から想像していたのはかなり速い乗り物だったのだが…。
 まあ、それはともかく9時少し過ぎに万博会場に到着すると、入り口にはものすごい数の人が列を作っている。9時開場だから並んでいるはずはないのに、と思ったのだが、何と飛行機の搭乗手続きの時と同じような金属チェックをしているのだ。結局ここで20分程度かかってしまった。



↑ JR東海超電導リニア館
                          ↓ 日本館

 ここは絶対に見よう、というような明確な目的もなく来ているので事前準備が全くなっていないのだが、とりあえずはJR東海の超電導リニア館で3Dシアターに並んでみる。30分程度並んで見ることができたが、ちょっと期待はずれだった。もう一つの超電導体験の方がおもしろかったのかもしれないが、そちらはかなり並ばなければならないようなのでパスした。その後トヨタ・日立といった企業パビリオンに1時間以上並ぶのを覚悟で行ったのだが、何と事前予約がない人は5時以降からとのこと。しかもそれを見るための整理券を2時から配布するというのだ。仕方がないので2時頃また来ようといういことで日本館に行くことにする。
 行く途中でグローバルハウスブルーゾーンの整理券を配っていたので、とにかくもらっておこうということでゲットしてから先を急ぐ。その途中「整理券なしで見られます」という言葉につられて(10分以上は並んだ)マンモスラボを見てしまった。後からわかったのだがさっきもらった整理券でグローバルハウスに入ると、最後にマンモスラボを見られるのだった。事前研究の少なさが響いた。
 ようやく日本館の所に来てみると「ただ今の待ち時間100分」の表示が見えた。「うーん」とうなったところに係員が来て真ん中の「0」を「9」に変えるではないか。そばにいた人が「えーっ!」と叫んだ直後左の「1」をはずしていった。ま、そんなわけで、何回ジグザグに歩いたかわからないほど並んで中に入る。360度全天球型映像などなかなか見応えはあったが、並んだ時間に比べると見る時間は短い…。
 見終わって1時半頃。ブルーハウスの集合時間は2時だし、トヨタ館の整理券配布は2時からだし…。企業パビリオンまではかなり距離があるのでそ
ちらはあきらめることにして昼食をとる。とにかくビールだ。食事をして(ビールを飲んで?)ブルーホール入り口に着いたのは2時少し前。あまり考えないで行動した割にはちょうど良かった。
 ここはあまり期待していなかったのだが、幅50mの巨大スクリーンは圧巻であった。予定外の収穫だ。最後のマンモスは省略して出てきて、その後はちょっと遠かったがアフリカゾーンへ行き、エジプト館以外を見る(エジプト館だけは100分近い待ち時間だった)。その後はフランス館を10分くらい並んで見て(やや期待はずれ)、東南アジア・オセアニアゾーンへ向かう。ちなみにフランス館の隣のドイツ館は何と200分待ちであった。いったいどんなことをしていたのだろう。途中でまたビールを飲んで(こんなに飲んでいるのにまだトイレに1回しか行っていない)鋭気を養う。ここで並んだのはシンガポールとオーストラリアだけだったが、どちらも期待はずれだった。シンガポール館は単にスコールにあいに行くようなものだ。
 相当見たような気になったが、これでも全体の半分も見ていない。そもそも1日で見ようという考えが間違いなのかもしれない。まあそれでもそこそこの満足度で、疲れたので変えることにする。出口の所にあるグッズショップでお土産、と思ったのだが、すさまじい混みようで(2つしかショップがないのは問題だ)、あきらめてまっすぐ帰る。朝と逆のパターンで帰ったのだが、地下鉄の駅からホテルまでの間に居酒屋などがたくさんあるではないか。昨日あんなに苦労したのはなんだったのだろうか。というわけで、ホテルに帰り着く前に「世界の山ちゃん」という店で食べることにする。この店は名古屋だけで30店以上店を持つ、手羽先で売る店だそうだ。最近札幌にも店を出しようだ。昨日食べた店の手羽先も美味しかったが、ここのはピリ辛で甲乙付けがたい味だ。

↑ ピザとステーキとビールという昼食
↓ 昼食場所付近からグローバルハウス方面を見る



↑ 快速特急(左)は空港までほとんどノンストップ

8月5日
 今年の旅行最終日だ。今日の朝食はホテルの近くにあるブルックスコーヒーでサンドウィッチを食べる。中部国際空港セントレアからの帰りになるが、飛行機は15:15ということで時間があるので9時過ぎまでホテルでくつろいだ。今年はすでにレンタカーを返却してしまっているので、行動にやや制約ができてしまうが、少なくとも大きな荷物を持っての行動はあり得ない、ということでまずは空港に行ってしまうことにする。
 名鉄の特急で(仕組みがよくわからずミューチケットという指定席を買ったが、普通席も空席はあったようだ。駅員がイマイチ不親切できちんと説明してくれなかった。)空港まで行き、早々にチェックインしてしまって大きな荷物は預けてしまった。焼き物などの割れ物があるため、まだ大きな荷物があるのだがそれはコインロッカーに入れる。その後はすぐに同じ名鉄で常滑まで引き返し、当初の予定通りまた焼き物巡りだ。
 常滑に到着したものの、ガイドブックにはほんの少ししか載っていないためにどの程度歩くものかさっぱりわからない。どこかに案内地図のようなものがないか探していると、観光客らしい若者が1枚の地図を見ながらいろいろ考えていたので聞いてみると、駅で地図をくれたとのこと。さっそく駅員さんに言って地図をもらい歩き始めた。今日はまた一段と強烈に暑い(帰ってきてから調べたら36度だったそうだ)。「やきもの散歩道」というコースを歩き、ガイドブックに出ていた「土管坂」も発見したが、その他の場所にも同じような雰囲気のところが多かった。焼き物の店はごく普通の家のようなところが多く、もらった地図がなければわからずに過ぎてしまったところもあるかもしれない。地図の感じよりもずっと距離は短いようだが、坂道が多く、非常に暑いので意外と疲れるのでコース全ては廻らずに途中をカットして、最後に「陶磁器会館」というところで涼んだ。結局買い物は最小限にして空港に戻ることにする。短時間なのにかなり汗をかいた。旅行前は  
↓ 焼酎の亀や土管がぎっしり詰まった土管坂


「瀬戸焼」よりも「常滑焼」の方が良いのでは、と思っていたが、実際には瀬戸焼の方が気に入ったものが多かったように思う。やはりその場所に行って実際のものを見てみなければわからないということだろう。

↓ 「やきもの散歩道」の表示                             ↓ 急須がメインの店

 さて、空港に戻りお土産を少し見たところで昼食の時間だ。レストラン街は大きく2つのエリアに分かれていて、一つは最近流行の「昭和30年代」というレトロな雰囲気になっている。そのエリアにある「若鯱家」といううどん店で食べることにする。時間が時間だけに混み合っていて15分くらい並んだが、もう並ぶのには慣れてしまった。初めは「みそ煮込みうどん」を食べるつもりだったのだが、あまりの暑さのため(空港内は暑くないが)、「冷やし天ざるきしめん」に変更した。かなり空腹になっていたので、並んでいるうちに注文を聞か
↓ 冷やし天ざるきしめん。量は少なめだ。
れ、座ってから食べ始めるまでの時間が短かったのは良かった。
 その後まだ時間があったので空港内を見て回ったのだが、何となく複雑な構造になっているようだ。また、この空港はJAL便よりも圧倒的にANA便が多いようで、離発着が見える軽食喫茶にいた30分くらいの間にJAL便の離陸が1回だったのに対しANA便は5回であった。搭乗手続き等のカウンターもANAがJALの2倍くらいあり、初めて見る光景であった。
 最後はお土産を購入し、コインロッカーから荷物を出して搭乗口へ向かう。その途中、BOSEの店に引っかかり、最後の最後にTシャツを1枚買ってしまう。この空港はできたばかりのせいか、搭乗口があまっているようだ。何となくスカスカしている。今年は到着も出発も初めての空港だったが、いよいよ今年の旅行も終わりだ。
 千歳空港に着いて、夕食を食べてから帰る予定であったが、何となく早く帰ろうということになり、弁当を買って、走って1本早い列車に乗り込む。最初は混んでいて立っていたが、ほどなく座ることができ、弁当を食べて無事帰宅した。昨日の万博のせいか、例年より疲れたような気がするが、気持ち的には「来年はどこに行こうか」だ。

 

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