冬道運転のワンポイントアドバイス


冬道の運転は夏の道とは比較にならないくらい危険が多く、非常に気を遣うものです。
ここでは筆者の運転経験(22年間で約55万Km・・・・うち4割程度は冬道)から
日頃感じている事を書いてみました。

大原則 「冬道では車は自分の思い通りには動かないと思え」

  「これぐらいハンドルを切れば・・・、あのあたりでブレーキをかければ・・・、
 夏道の感覚で考えるととんでもないことが。車は別物のように動いてしまう。」




車間距離は夏の2〜3倍とるべし
 
実はこれが冬の交通渋滞の主な原因になるのですが、
夏と同じ車間距離では追突する危険性が非常に高くなります。
しっかり車間距離をとり(夏道の3倍必要です)
先行車のストップランプに気を配りましょう。


ブレーキは早すぎるぐらいでちょうど良い
 
冬の道は早めにブレーキをかけなければならないことはわかっているつもりでも、
最近のつるつる道路では止まる寸前になってブレーキが効かなくなることがあります。
早すぎるぐらいのブレーキングでちょうど良いのです。ABSを過信してはいけません。


カーブ直前の減速はしっかり
 
減速をしないで曲がる人はいないと思いますが、
特に直角交差点では止まるぐらいまで減速しなければ曲がれないということもあります。
「Slow In Fast Out」の原則は冬も健在です。


路面が黒っぽいところほど危険
 
冬に黒っぽく見える道路は、決して乾いているわけではありません。薄ーい氷の道なのです。
タイヤ会社が競って開発しているのは、今や雪道走行性能ではありません。
氷の道をいかに安全に走ることができるかなのです。
ブラックアイスバーン、この恐ろしい道ではまっすぐ走っていても横に流れてしまうこともあります。
何年もこんな道を走っている北海道のドライバーでも怖いのです。
冬道に慣れていない人にとっては最も危険な道ですから、十分に注意です。


発進はそろーり
 
理想的な発進は「エンスト寸前」です。AT車には関係ないかもしれませんが、
アクセルの踏みすぎは発進できないという事態になります。
特に上り坂では、いったん滑るともう動けなくなってしまうので注意です。


吹雪の時は左上のマークを見よ
 
冬は地域・時間帯によって激しく天候が変化します。
突然吹雪に見舞われることもしばしばです。
吹雪で視界が悪いときにむやみに止まると追突される恐れがあります。
そんなとき頼りになるのは道路左上にある矢印の標識です。
視界に入る範囲の最も遠い矢印を見ながら走りましょう。
そうすれば対向車線にはみ出したり、路外に転落することもありません。
もちろん速度はしっかり落とします。


大型車の後ろは要注意
 
快晴の日でもちょっと前まで雪が降っていたときなどはタイヤが雪を巻き上げます。
普通乗用車のタイヤならいざ知らず、トラックのタイヤで巻き上げられた雪は吹雪と同じです。
追い越してしまえば晴れていますが、前方は全く見えません。
無理をせずに、おとなしくたっぷり離れて走りましょう。


暖かい日の方が滑る
 
タイヤのCMでも言われていますが、雪や氷で滑るのではなく、
設置部分の摩擦熱によってわずかに溶けてできる水が原因なのです。
だから、氷点下20度の日よりも氷点下5度の日の方が滑りやすいのです。


雪はきちんと落としてから
 
朝の忙しいときに車の雪を下ろすのは面倒なもの。
しかし、最低限必要な部分はきちんと雪を下ろしてから走らないと危険です。
フロントガラスは誰でも下ろします。しかし、もう1カ所大事なところがあります。
それはストップランプ周りです。後続車があなたのブレーキに気がつかなければ・・・
夕方のライトと同じで、自分が見えれば良いというものではないのです。


4WD車オーナーに一言
 
4WD車は4輪で駆動していますから、他の車よりスムーズに発進できるし、
走行中もFR車に比べればはるかに安定しています。
しかし、ブレーキはどんな車でも4輪で制動しているのです
つまり、4WDだからといって「止まりやすい」ということにはなりません。
4WDを過信しないようにしましょう。

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